歴史

「ダッジ」の起源は1901年、ジョン・フランシス・ダッジとホラティウス・エルジン・ダッジのダッジ兄弟がカナダ・オンタリオ州に創設した自動車製品会社「ダッジブラザース・バイシクル&モーターファクトリー」に始まる。創設期はオールズモビル製品のエンジン設計、部品生産に携わっていた。

翌1902年、自動車産業で起業を図っていたヘンリー・フォードが同社に接触し同社は融資を行い、彼の会社「フォード・モーター」設立の手助けを行った。ダッジブラザース社はフォード・モーターと業務提携し、同社において採用部品で多くのシェアを獲得する。やがて車体の製造も同社によって行われることとなり、初期のフォード車普及の一端を担っていた。

1914年、それまでフォード社と協業して自動車生産を行っていた同社は積み重ねたノウハウを手にフォード系ディーラー50店舗を取り込んでフォードと袂を分かち、自動車生産会社「ダッジブラザーズ・バイシクル社」を設立する。

1917年にダッジはフォードに対してフォードの初期の成功へ大きく貢献したことを認めさせ、対価を得るため訴訟を起こしている。また同年、アメリカの自動車産業で初めてアメリカ陸軍へ輸送用トラックを供給、第一次世界大戦でその評価を上げる。そして戦後にはそのノウハウを生かして商業車の生産にも着手するようになる。

企業経営は順調であったが、1925年にダッジは投資会社の「ディロン・リード&カンパニー(Dillon, Read & Co.)」にそれまでの自動車産業では過去最高額となる148億ドルで買収される。そして1928年にダッジはクライスラーへ売却されそれ以降同社はクライスラーの一部門となり、ミドルエンドからローエンドの自動車の生産を行うこととなった。

2010年、主力車種であった「ラム」を『ラムブランド』として独立し、羊のマークもそのブランドに移行される事となった為にアメリカ国内ではロゴマークを一新した。しかし、それ以前に販売された車種は従来通り羊のマークが使用され続けている。アメリカ以外の国々では新マークへの移行次期は未定のままである。